Twitter脱却へ〜sayugの旅〜

SNSに蔓延る生活を改めようと決意した漢の物語。

サイドバックの評価の仕方 #24

ダニ・アウヴェスとマルセロ。

一世を風靡したサイドバックであり、彼らを世界最高と評する者は少なくない。彼らの誇る絶大な攻撃力は、DFというポジションに求められる以上のものだ。長友佑都が「マルセロは、イニエスタサイドバックに居るかのよう」と口にする程に。

 

なるほど、彼らがオフェンス面で数年間に渡り世界を魅了し続けたことが伺える。が、彼らの本職は何であっただろうか。彼らのポジション名を今一度確認して欲しい。サイド"バック"、サイドの守備を託された人間だ。

サイドバックにも多分に攻撃性能の高さが求められる現代では、"第一任務"を放棄しても"第二任務"の能力が異常なほど特化している彼らは高い評価を受ける。

 

例に挙げた、マルセロ、アウヴェス、それぞれが"第一任務"を切り捨て、"第二任務"のため駆け上がった背後のスペースには常に世界最高のセンターバックが君臨している。前者にはラモス、後者にはピケやチアゴシウバ。こういった存在が無くては、マルセロやアウヴェスはストレスを感じずに前線へ駆け上がることは出来なかったであろう。

「no Ramos no Marcelo」

「no Pique no Alves」

というわけだ。

 

そして私は、ラモスやピケといった前提条件が無ければ成立しないマルセロやアウヴェスを、サイドバックとしては評価しない。

マルセロは「マルセロ」というポジションを、アウヴェスは「アウヴェス」というポジションをそれぞれの仲間と共に作り上げ、そのポジションを成立させたと言うべきだろう。

 

私がサイドバックのプレイヤーに求めるのはバランスだ。サッカーは90分の中で守備の時間、攻撃の時間に入れ替わりがあるスポーツ。超攻撃タイプのサイドバックは守備の時間に穴となり、超守備タイプのサイドバックは攻撃の時間に浮いてしまう。

攻守に深く関わりのあるサイドバックには、いずれもを平均以上に熟せる能力が求められる。

 

そしてもう一つ、私がサイドバックに求める評価のポイントであり、多くの選手の悩みの種でもあるのが、空中戦だ。

世界中を見渡しても、身長180を超えるサイドバックはなかなか見当たらないが、ディフェンダーである以上、ヘディングで相手に競り勝つことは当たり前に求められる。

 

「バランス」「空中戦」

この2つのポイントを十分に備えているプレイヤーをこそ、高く評価したい。

 

そろそろ「結局お前は誰が世界最高だと思ってるんだ」と言われそうだ。ということで答える。が、チームのスタイルやコンセプトを加味しない、選手個人の絶対評価であることを念頭に置いて欲しい。つまり、本当にバランス性能の高いプレイヤーを選出するということだ。

 

左に、フィリペルイス。

右に、アスピリクエタ

異論はあるだろう。噛み付いてきてもらって構わない。そしてみんなの意見も聞いてみたい。

 

右はカルバハルと迷いに迷った結果のチョイス。カルバハルの空中戦の弱さを鑑みて、5cm程であるがより身長が高く、センターバックとしての経験もあるアスピリクエタを選出した。

 

左は、文句無し。これは私、数年前からずっと言ってる。身長182で、シメオネの指揮下で磨かれた守備センス、平均以上のテクニックとクロス精度。私の愛するレアルマドリーのライバルチームの選手だが、惚れ込んでる。

 

ここまで事細かに評価の仕方を語った故、一応世界最高を述べてはみたものの、先に述べたように試合状況によって役割の変動が起こるポジションであるため、究極を言えば

「攻撃の時間」の世界最高はマルセロ。

「守備の時間」の世界最高はファンフラン

と、その役割の可変性故に、評価までもが可変的なポジションであり、世界最高をただ1人に決定することそれ自体ナンセンスなのかもしれない。