Twitter脱却へ〜sayugの旅〜

SNSに蔓延る生活を改めようと決意した漢の物語。

レアル・マドリーは変わらない

4試合14ゴール。

10月末から11月上旬にかけたこの時期は、レアルマドリーレアルマドリーを取り戻す最高の時期になった。

 

今夏のキーワードであった「改革」「変化」。

これらを実際にマーケット上で達成するには至らなかったが、マドリーは確実に変貌を遂げている。

 

2つの偶然。2つの台頭。

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まずは何と言ってもこの男、フェデ・バルベルデだ。

モドリッチが怪我気味の今季、出場機会を得た彼はマドリーに脚力をもたらし、瞬く間にモドリッチから「ジダンの11人」の座を奪ってみせた。

 

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そして、言うまでもなく、ロドリゴゴエス

今季最序盤を支えたベイル代理人のジョナサン・バーネットとマドリーの関係は最悪。ベイルの去就問題がクライマックスを迎えている。

故に空席となったRWGの席に着いたのが彼だ。

 

2週間前、移籍後初先発のAWAYガラタサライ戦でインパクトを残し、レガネス戦では先制ゴール、そして先日HOMEガラタサライ戦、ここにスターは誕生した。

 

 

シーズン開幕前に予想されていた「ジダンの11人」は、2人の若手の台頭によって覆された。

 

 

重鎮達の態度

 

CL第1節、パルク・デ・フランスでの惨劇を目の当たりにしたマドリディスタは狂乱し、ジダンの解任を唱えた。

 

この時、選手のモチベーションの低さがあるデータに顕著に現れた。

“走行距離80km”

目を疑った。初めて聞いた数字だった。

レアルマドリーがCLにおいて走行距離100kmを下回った記録ですら、探し出すには10年の時を遡らなくてはならない。

 

パリでのこの惨劇の直後、ラモン・サンチェス・ピスファンでのセビージャを相手に勝ち星を期待したマドリディスタが何人あっただろうか。

マドリーはこの地で、勝てない。全く勝てない。

 

しかし選手たちは、レジェンドジダンの首を是が非でも繋がなくてはならなかった。

 

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この人が、気持ちを入れ替えた。

パリの惨劇の犯人の1人であるクロースは、5年ぶりとなるピスファンでの勝利に大きく貢献。

ブーイングを拍手に変え、地位を示した。

 

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そしてまたこの人も。

セビージャの地での無失点に貢献。

ルーク・デ・ヨングに仕事をさせなかった。

さらに、直近5試合の連続無失点記録もこの男の力無くては成し得ない業だ。

 

 

ジダンを守るため」

単純な理由だが、ジダンでなかったなら、彼らはこれほどまで大きく姿勢を変えただろうか。

レアルマドリーの監督がジネディーヌ・ジダンでなければならない理由を1つ目撃せられることになった。

 

 

焦燥感

 

選手放出の度重なる失敗を経験することになったマドリーは、ベイル、ロドリゴ、ヴィニシウス、ルーカスバスケス、ブラヒム、アセンシオ。RWGのファーストチョイス候補を6人抱えることに。

そんな中、その座を勝ち取りつつあったアセンシオが前十字靭帯を断裂。回復までは8ヶ月。

 

それでも、開幕直後はベイルが、そして今はロドリゴが、彼の不在を感じさせない活躍を見せてくれた。

 

さて、ルーカスバスケス

 

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サポーターはキャンペーン活動のように彼を批判する。彼が試合に出ていなくてもだ。

が、いつまでもこの人が黙っているはずがなかった。

突然の過密日程を経験したロドリゴに水を与えるため、エイバル戦で久々の先発出場。

PKの獲得と持ち前の運動量で、昨季0-3で敗れたイプルーアの攻略に貢献。

 

批判の銃口はその向きを下ろした。

 

 

“昨季の英雄”

 

ルーカスバスケスへ向かう銃声が鳴り止んだことで、残る1つの銃声が鳴り響く。

 

ヴィニシウス・ジュニオール

 

ロペテギとの崩壊の後、地獄の最中を彷徨うチームに一縷の望みを与えた、ソラーリの遺産だ。

 

アザールの加入でポジションを失った昨季の英雄は、パフォーマンスを大きく落とした。得意のLWGでの起用は減り、スタメン出場も儚い夢となってしまう程に。

 

マドリディスタは口撃を続ける。試合に勝てなければいつだって犯人を捜す。それが19歳の青年であろうと。それが昨季の英雄であろうと。

 

 

 

 

 

これからも選手の態度は変わり続けるだろう。

これからもジダンは考えを変えることになるだろう。

これからもライフルの銃口は向きを変え続けるだろう。

 

それが、レアル・マドリーだから。